競合分析不足の事業計画書~失敗する事業計画書の例~
2005-05-16
自ら事業アイデアと類似の事業の調査が不十分の計画書や同業他社に関する分析が不十分な計画書は、計画書としては未熟で、投資するには危ない印象を与えます。
「当社の事業(あるいは技術等)は、今までに何処にも同様の例がない非常に画期的なもの」と思い込みたい気持ちは理解できます。しかし、経営者には「クールヘッド」が求められます。
自分の事業計画が魅力的だと感じている場合には、特に気をつけなければなりません。そうそう美味しい話がある訳はないとの仮定にたって、慎重に調査を進めるべきです。もし、本当に美味しいなら、既に他社が始めている可能性が高い。もし、他社が始めていないとすれば、それほど美味しい事業ではないかもしれません。読み手としては、ここが大変気になるところです。このことを明確に説明している事業計画書には魅力を感じます。
因みに経済学者は道端に落ちている「一万円札」は拾わないといわれています。何故なら、もし、その1万円札が本物であれば、誰かが既に拾っているはずである。落ちているいるのを誰も拾っていないのであれば、それは本物ではないと考える証拠であると経済学者は考えるのです。
厳密に言うと、本物でない確率が非常に高いので、わざわざ拾って本物かどうか確かめるのは、費用対効果を考慮すると割が合わないと経済学者は考えるのです。
事業家には、情熱が必要ですが、経済学者のような「クールヘッド」も必要です。
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