市場設定とポジショニング～重要ポイントの説明～
マーケティングでは、ある市場において自社の占める位置をポジショニング(競争的地位)といいます。
マーケティングの世界的権威であるフィリップ・コトラー教授は、ポジショニングとして、①リーダー、②チャレンジャー、③フォロワー、④ニッチャーに分類しています。
リーダーとは、業界において最大のマーケットシェアを持っている企業です。チャレンジャーとは業界で2位～3位の地位にある企業です。それ以外がフォロワー又はニッチャーです。ただし、ニッチャーの場合は、特定のセグメントでは、１位～３位におります。
一般に、①リーダー、②チャレンジャー、③フォロワー、④ニッチャーのそれぞれについて、適切な戦略があるとされています。
したがって、リーダーはリーダーとして相応しい戦略をとり、チャレンジャーはチャレンジャーとして相応しい戦略をとるべきであります。
新規事業の場合、通常は、市場シェアは4位以下、つまり、フォロワー又はニッチャーとなります。
フォロワーの場合、リーダーとチャレンジャーが手を出さないような手間がかかる残りの市場を狙います。基本的戦略としては、上位企業の模倣ということになります。実際には、既存顧客と既存市場のシェアの維持、新しい顧客創出のためのきめ細かな戦略を構築する必要があります。フォロワーが急成長したり、高収益を上げることは考えにくいことです。フォロワーとは、いわば暮らしを立てるための仕事、即ち生業（なりわい）的色彩が強いものとなります。したがって、投資対象としては面白みを感じません。
一方、ニッチャーは、上位企業が標的としない隙間市場（ニッチ・マーケット）を狙います。経営資源は少ないが高度な技術・知識力をもっている小規模企業に適したポジションです。その企業しか発揮できないような特徴をうまく戦略に盛り込むことで、高収益を得ることができます。
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