ライバル企業に合わせると原価割れ~価格政策~
2005-07-11
価格の設定においては、
①事業として成り立つ儲けは確保できる価格なのか
②競合他社と比べて優位性を維持できる価格か
③顧客に受け入れられる価格かどうか
という複数の観点から検討することが大切です。
①は、コストを上回り、利益を上げることができる価格かどうかということです。この場合、気を付けることは、原材料や外注費若しくは仕入費など直接的なコストだけでなく、運送費や放送費などについても十分考慮することです。変動費は全てカバーするような価格設定を行わないと、売れば売るほど赤字が膨らむという悲惨な結果となってしまいます。
②と③は、その価格で売れるかどうかということです。例えば、新しく缶コーヒーを商品開発したところ、コスト(変動費)を計算すると1個あたり200円と分かったので、て利益を10%乗せて220円という価格を設定したとします。220円で売れれば良いのですが、顧客が高いと感じて売れなければ、開発費を回収できなくて大赤字になってしまいます。
仮に、その缶コーヒーには220円払ってもよいと考えても、競合他社が同じような缶コーヒーを180円で販売していたのでは、220円では売れません。したがって、上記の3つの価格を把握しておく必要があるのです。
さて、上記の場合、どのような対応をとれば良いのでしょう。大変難しい問題です。180円と価格設定すれば、売れば売るほど赤字が膨らんでしまいます。220円と価格設定すれば、開発費は全く回収できないおそれがあります。
この場合、商品開発などの見直しが必要になります。
例えば、デザインなどを変えて付加価値を高めることも一案です。或いは、購入方法や製造方法を見直して、コストを下げることも選択肢となります。
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