「独禁法」と「景表法」~価格政策~

2005-07-11

価格に関連して遵守しなければならない主な法律として、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(略称:独占禁止法又は独禁法)」と「不当景品類及び不当表示防止法(略称:景表法)」があります。
独占禁止法とは、企業間の自由競争を維持することで、市場の健全な発展と消費者利益の保護をめざす法律です。この法律により、私的独占や価格協定などの不当な取引制限及び不公正な取引方法などが禁止されています。
一方、景表法とは、不当表示を規制することによって、事業者間での公正な競争を確保し、一般消費者の利益を確保するために制定された法律です。景表法には、商品そのものではなく不当に豪華な景品をつけることによって消費者に物を買わせようとする手段の規制も定められています。具体的には、①不当な実売価格の表示の禁止、②不当な2重価格の表示の禁止、③不当な小売価格の表示の禁止 などが定められています。
商品の性能や効果について、合理的な根拠もなしに、一般消費者に著しく優良性の誤認を生じさせるような表示のことを優良誤認表示といいますが、平成15年の法律改正で商品・サービスの優良誤認表示の規制が強化されました。罰則はそれほど厳しいとはいえない状況ですが、最近は不当表示に関する消費者の関心が高まっていますので、排除命令が出されたというだけで、大きな打撃を被るおそれがあります。
法令順守は企業経営の基本です。基本的な価格政策の決定の際はもちろんですが、チラシの作成やPOPの作成においても、景表法に留意しましょう。

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