値下げの例~売上高と価格~

2005-07-20

みかんジュースの販売を例にして値下げの効果を説明しましょう。
みかんジュースの変動費は1本当たり100円、固定費は月200,000円とします。現在、販売価格200円、限界利益100円です。この場合、損益分岐点売上高は、400,000円で、損益分岐点売上数量は2,000本です。ところが、予想売上高は360,000円(1,800本)なので、20,000円の赤字が予想されます。
もし、販売価格200円を180円に1割引き下げると、売上数量が1,800本から2,400本へと大幅に増加するとします。その場合の売上高は、432,000円です。
しかし、この場合の損益は、8,000円(=200,000円+100円×2,400本-432,000円)の赤字です。
何故かというと、値下げにより変動費比率が0.5から0.556(=100/180)へと上昇してしまったからです。この結果、新しい損益分岐点売上高は450,000円、損益分岐点売上数量は2,500本になってしまったのです。つまり、販売価格200円を180円に1割引き下げた場合、売上高で450,000円、売上数量で2,500本を達成しないと赤字から脱却できないのです。

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